WordPressの管理画面からのテーマ編集はデメリットが多い?
2016年 08月 2日
ブログソフトのワードプレスは近年爆発的に普及していて、使用している人も多いと思います。
ワードプレスのメリットとしてはテーマを選択するだけで綺麗なデザインになるし、ページの追加や投稿記事も追加がし易く、メニューやタイトルの設定も簡単、更にワードプレスの管理画面でそれぞれのファイルを編集・カスタマイズする事も出来ますよね。
しかし、ワードプレスからカスタマイズを行うのは実はデメリットも多いのです。
今回はそれをご紹介しようと思います。
『更新』ボタンを押したら後戻りが出来ない
管理画面からの各ファイルのカスタマイズは、左メニューの『テーマ』から『テーマの編集』を選択する事で行えます。
ここから『index.php』や『page.php』、『style.css』など編集したいファイルを選んで、ソースコードを直接書き換えた後にページ下部の『ファイルを更新』ボタンをクリックすれば、すぐにファイルの編集が完了します。
しかしこの便利な機能には、大きな落とし穴があったのです…。
それは、『ファイルを更新』を押したら最後、更新前に戻すことが出来ないのです。
その為、例えばもし修正するところを間違えて書き換えたまま更新をしてしまうと、更新前に戻すにはまた修正前と同じようにファイルを書き直して、改めて更新をする必要があります。
修正前のように書き直すことが出来るのであれば、少し時間がかかるだけで大した問題には感じないかもしれません。
しかしワードプレスは非常な複雑をしており、たった1行、たった1文字書き換えただけでエラーが出てしまう事も珍しくなく、最悪の場合はホームページや管理画面が真っ白で何も表示されない状態になってしまう事もあり得るのです。
そうなってしまえばワードプレスから更新前に戻すことは難しく、原因が分からなければ元の状態に復元できなくなってしまうかもしれません。
特に注意が必要なのは『function.php』と『style.css』でしょう。
『function.php』はワードプレスサイトの関数や設定についてまとめて書かれており、何か機能を追加したい時などに書き換える機会も多いファイルです。
しかし設定に関わるコードが多く書かれているので、書き換える部分を間違えたりするとエラーが出てしまう事も多く、画面が真っ白になる原因の多くはfunction.phpのエラーだと思います。
そして『style.css』はホームページの装飾やレイアウトを受け持つ、cssがまとめて書かれたファイルです。
ワードプレスでは基本的に『style.css』にcssがすべて書かれており、非常に文字数が多くなりがちで編集箇所を探すのにも混乱しやすく、間違えて書き換えてしまう事もあり得ます。
そしてどこかを書き換えてレイアウトが崩れてしまった場合、どこを書き換えて崩れてしまったのか分からなくなれば、元のレイアウトに戻すのは至難の業になってしまいます。
もちろん他のファイルでもphpに関する部分を書き換える事で、取り返しのつかないエラーになってしまう可能性はあります。
テキストエディタで手元でファイルを編集しよう
管理画面からのカスタマイズは、エラーの危険性があるとご紹介しました。
では、管理画面からカスタマイズが出来ないのであれば、どのように編集すれば良いのでしょうか?
それは、『index.php』や『style.php』など、編集したいファイルをダウンロードして、手元のテキストエディタで編集をしてから改めてアップロードし直す方法です。
管理画面からならボタン1つで更新が出来るのに、わざわざダウンロードして書き換えるのは面倒に思うかもしれません。
しかし、ダウンロードしたファイルを手元で予め1つコピーしておけば、例え書き換えてアップロードしたものがエラーを起こしたとしても、手元の編集前のコピーしておいたファイルを上げ直せば元に戻すことが出来ます。
そして、実のところ管理画面から書き換えるよりも、テキストエディタを利用した方がソースも見やすく動作も軽く、作業効率が良いのです。
ちょっとしたテキスト文字を書き換えるだけなら管理画面からでも良いかもしれませんが、phpに関するコードや、編集する部分が多い場合は是非手元にダウンロードしてエディタで書き換える事をお勧めします。
そのファイルのダウンロードはどうするの?
さて、手元にファイルをダウンロードして書き換えた方が良いとご紹介しましたが、今度はそのファイルのダウンロードはどうするの?という疑問が出てきますよね。
ファイルのダウンロードには『FTPクライアント』というソフトが必要になります。
このFTPクライアントソフトとは、自分の制作したホームページをインターネットにアップロードする為に必要なソフトなのですが、現在ではサーバーレンタルサービスのロリポップなどでもワードプレスを簡単にインストール出来たりするので、全く使用した事が無い方もいらっしゃるかもしれませんね。
FTPクライアントソフトの使い方についてはまた長くなってしまうので、後日単独で記事を書こうと思います。
FTPクライアントソフトを開いたら、まずは自分の運営しているサイトと接続をしましょう。
接続をしたら
『wp-content』⇒『themes』⇒『自分の使用しているテーマ名』
の順番でフォルダを開くと、phpやcssのファイルが格納されていると思います。
その中から編集したいファイルを選択して、右クリックから『ダウンロード』を選択しましょう。
これで手元でファイルの編集が出来るようになります。
『メモ帳』ではなく他のテキストエディタを使おう
手元でファイルの編集が出来るようになりましたが、最初からインストールされているいわゆる『メモ帳』での編集はお勧めしません。
と言うのも、メモ帳ではファイルを保存するときに『UTF-8』という文字コードで保存する事になるのですが、ワードプレスのサイトでは文字コードは『UTF-8N』で保存をしなければ、サイトの上部にちょっとだけ謎の空白が生まれてしまうという、地味なエラーが発生してしまいます。
コラム:ワードプレスでサイト上部に空白の隙間が出た場合の対処法
その為、手元で編集をする場合はメモ帳ではなく、他のフリーで配布されているテキストエディタを利用しましょう。
メモ帳より機能を備えているものも多いので、作業効率も上がると思います。
私のオススメではフリーで配布されている『TeraPad』というソフトです。
TeraPadダウンロード:http://forest.watch.impress.co.jp/library/software/terapad/
こちらのソフトを利用すれば保存する際にUTF-8Nが選択できますので、忘れずに文字コードを設定しましょう。
手元で編集するメリットとまとめ
という訳で、手元でファイルを編集するための手順をご紹介しました。
ワードプレスのファイルを手元で編集する事のメリットをまとめると、
- 手元にバックアップを残せるからエラーに対応できる
- 管理画面よりテキストエディタの方が見やすく作業がし易い
- テキストエディタによっては様々な編集に役立つ機能がある
- Ctrl+zで元に戻すなど、便利なショートカットキーが使える
といったところですね。ダウンロードやアップロードをし直すのは手間かもしれませんが、エラーからすぐ復旧できる他にもメリットが多くありますので、是非やってみて下さい。
私も昔はワードプレスの機能を利用して管理画面から更新をしていたのですが、エラーが出た時は本当に大変なんですよね…。
テキストエディタを使用して手元で編集するようになってからは、当然ですがそのような事は無くなりました。
エラーからの復旧方法を探るより、エラーにならない手段を取った方が時間も有効に使えますね!